『論語』とは、孔子と彼の弟子達の会話を、孔子の死後、本人ではなく門人たちが書き付けていた言葉や問答を、取り集めて編集したものです。
経営していく中で、経営をしていると燃え尽きてしまったり、何か問題が起こるとやる気がなくなってしまったりすることがあります。生きている時間の中で、仕事に費やす時間のウエイトが大きいがゆえに、残念な気持ちになることでしょう。そのような中で、孔子のような働き方をすることで、自分の心を奮い立たせる事ができるのではないでしょうか。どんな時でも明るく前向きにいられるように、この言葉を送りたいと思います。
【原文】
葉公問孔子於子路。子路不對。子曰、女奚不曰。其爲人也、發憤忘食、樂以忘憂、不知老之將至云爾。
述而第七 18
【読み】
子 曰<rtいわく、 葉公、 孔子を 子路に 問う。 子路 対えず。 子 曰く、 女 奚ぞ 曰わざる、 其の 人と 為りや、 憤りを 発して 食を 忘れ、 楽しみて 以て 憂いを 忘れ、 老いの 将に 至らんとするを 知らざるのみ、と。
【解釈】
葉の長官が「孔子はどんな人物か」と子路に尋ねたが、子路は答えなかった。孔子は言った。「お前はどうして言わなかったのだ。興奮して食事も忘れて仕事に打ち込み、面白いことに直面したら心配事も忘れて没頭する、やがて老いがやってくることにも気づかずにいる人間だ」と・・・。
「真面目に一生懸命働く」ということはどのようなことでしょうか。それは、仕事に関係している人たちを思い、仕事に向かう姿勢が誠実であるということ、そして、勤勉であるということ、仕事に対して集中し、没頭するということです。
仕事に対して面白さを感じ、好奇心に火がつくと、日常の心配なことも忘れてしまう。つまり、「今を120%で生きて、人生というバットをフルスイングし、自分の命を完全燃焼させたい」という孔子の願いが描かれています。
【ワンポイント・アドバイス】
私たちが心の奥底から感じることのできる真の喜びは、仕事の中にこそあるのではないでしょうか。仕事というのは、困っている人や望んでいる人がいるからこそ存在するものであり、その人のために懸命に工夫や改善を重ね、何かを成し遂げた時に、至上の喜びを手に入れる事ができるのです。逆に、仕事から目をそむけ、遊びや趣味の世界に喜びを見出そうとしても、決して真の喜びを得ることはできないと思います。それらは自分自身のためだけの行為であり、一時的には楽しいかもしれませんが、直ぐに飽きてしまうのではないでしょうか。
一生のうちで大部分を占める仕事の時間を充実感のあるものにするために、経営理念やミッションを明確にし、仕事の意義を高めていきましょう。それは、経営者だけでなく従業員にとっても大切なことだと思います。是非とも一緒に素晴らしい経営理念を作っていきましょう。ご希望のある方は、お声かけくださいませ。