『論語』とは、孔子本人が書いたのではなく、孔子の死後、彼の弟子たちが書き付けていた言葉や問答を取りまとめたものです。
リーダーは組織内に方針を生み出すという大きな役割があり、配下の人に伝える責任がある。その結果、組織にやる気が生まれたり、その一方でやる気を失ってしまったりする。どうしてこのようなことが起こるのだろうか。また、どうすれば改善することができるのだろうか。
【原文】
子曰、其言之不怍、則爲之也難。 憲問第十四 21
【読み】
子曰く、其れ 言の 怍じざるは、 則ち 之を 為すや 難し。
【解釈】
孔子先生がおっしゃった。
「恥ずかしげもなく偉そうなことをいうようでは、実行はあやしいものである。」
【ワンポイント・アドバイス】
要するに、自分の発言に責任を持てない人はやることなすことうまくいかないということである。間違ったことを言ってしまったり、勢いで伝えてしまったりすることがある。その一方で、あまりに消極的になり、「言葉は控えめにしなければならない」、「沈黙は金」といった言葉に抑止され、本当に言うべきことや、言ったほうがよいことが言えなくなるということが起こる。このようなことは誰しもあることであるが、これに気付けないでいることが大きな問題なのである。
何が大切なのかは言うまでもない。言葉を発する時に驕りや高ぶりがないか、謙虚さを失っていないか、またその逆に、自信を失い消極的になり過ぎていないか、など、まずは自分の言葉や行動、心の状態を良く省みて、コントロールことが大切である。その上で、自らが説く通りに自らが確実に行動を起こすということだろう。
特にリーダーと呼ばれる人はさまざまな場面で部下に対して発言する機会がある。リーダーの正しい言葉は、部下を鼓舞し、反省と感謝を生み出し、勇気づけるものである。常に配下の人の視線にさらされているという自覚を持ち、理念や方針に沿った行動と発言を行いたいものである。
自分の心の中にある想いや熱を知り、ぶれることなく語り続けられるリーダーになりたい方、一緒に経営理念や経営フィロソフィーを文章化していきましょう。きっと素晴らしい理想の自分が手に入ると思います。是非ともお声かけくださいませ。